花を育てるようになると、雨が好きになる
先月、園庭の花壇に花の苗数種類を植えました。蒸し暑さにも負けずにすくすくと成長している姿を見て、私も元気をもらっている気がします。
さて梅雨の時期は、雨が降り続くと洗濯や外の活動ができず「また雨か・・・」と落ち込みますが、晴れると「暑~い!」と、降っても照っても何かと天気に文句を言ったりしている間に、雲の向こうでは夏が着々と準備をしています。
雨の日に子ども達が登園して来る様子を見ていると、傘をさしたり、雨靴を履いたりすることがとても嬉しそうです。大人にとっては面倒な雨の日でも、子ども達にしてみれば、雨の日には雨の日なりの楽しみと方いうものがそれぞれにあるようです。
思うに、私たちは周囲の全てを無意識の内に、自分の都合だけで一方的に見てしまいがちです。そのために、物事の一面だけを見て、それをあたかも全体の姿だと見誤ってしまうことがあるのです。
けれども、子ども達のように、晴れても降っても、それをあるがままに受け入れて楽しみを見出す姿には学ぶ点が多くあるといえます。
雨が嫌いだったのに、花を育てるようになったことで、いつの間にか雨が好きになったりすることもあるように、同じことでも視点を変えるとまた違った世界が見えてくることに心を寄せたいものです。
釋 唯賢