観察する心
霧島の麓は朝夕の寒暖差が大きく、その名の通り霧に包まれる町です
霧の中、朝の庭を見ているとたくさんの蜘蛛の巣が朝露を浴びて、その存在を私に知らしめてくれます。
よく見ないと、蜘蛛の巣か、くらいですが、よくよく観察するととんでもない精巧な作りをしていることに気づかされます。
なんであんな蜘蛛たちがこんなに精巧なものを作るのか、信じられません。学校で習ったわけでもなく、おそらくは本能のままに作り上げてしまうのです。
そんな思いをもちつつ、物干し竿を見たら大きなハエがこちらを見ながら止まっています。前足をすりすりしながら、こちらを見ています。あんなに細い足をコントロールする働きを持った生き物とは、いったいなんなのでしょう。
科学で証明できないものは信じない、という人がいますが、生き物たちの働きを観察すると、それが証明できるかは疑わしく思います。疑うより感動です。そんな感動を持つ心を子ども達にはもってもらいたいです。そのために、よく観察する習慣をつけてくれると、思いもしない発見があり、生きることの不思議に心が動いていくだろうと思います。
昆虫はシンプルに見えるけれど驚きの生活をしています。不思議だな 釈 慈明