現実から目をそらすな
昨日はカメラマンの綿井健陽さんのお話を聞きに行ってきました。
イラク戦争やウクライナなどにいく、いわゆる戦場カメラマンです。テレビ映像なども多く手がけている方です。
いろいろな戦場での写真を見せてもらいましたが、イラクにて、頭蓋骨の一部を飛ばされた女の子、その後、死亡。横で、父親が「この子が何をしたのか」と泣き叫んでいました。ロシア軍の蛮行の口封じのために惨殺され焼かれて埋められた人々の姿、テレビでは映せない写真です。また、爆弾の怖さはその破片にあること、わずか数センチの破片で人は簡単に死に、大きなケガを負ってしまうことなど聞きました。イラクでは、日本はなぜアメリカの手伝いをするのだ、と何度も聞いたといいます。多くのアメリカ兵は日本から出撃していたそうです。
彼は、こうした写真を見ることは、戦争を語る上で欠かせないものではないかといいます。
連日、パレスチナ、ウクライナで爆弾が打ち込まれている映像を目にします。しかし、その爆弾の下で、多くの人たちが苦しみ悲しんでいることは分かりません。何人死んだという情報はありますが、その一人一人の苦しみには思いが至りません。
悲惨な状況を見ることは苦しいことですが、苦しいからこそこれではいけない、という強い気持ちが出てくるのではないでしょうか。
それにしても、教育の大事さを今回は改めて思いました。これこそが真実、相手は間違い、悪、と決めつける教育を受ければ、誰でも時の政権に都合のいいように考えるようになります。
間違いなし、と人が言うなら、ほんとかよ、という批判精神を養わなくてはなりません。事実をそのまま見る機会を大事にしたいです。
最後に綿井さんは、徹底的に破壊されたパレスチナの町を見て、いままでこんな光景を見たことはない、町を破壊し尽くした映像を前におっしゃっていました。
釈慈明