曽於市のしゃらこども園は、豊かな思いやりのある心、知的好奇心や遊び心のある保育、教育、基本的生活習慣の育成等を通してまことの保育(仏教精神に根ざした保育、教育)を目指しています。

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頭休めて心に力を

「頭休めて心に力を」を題に、芥川賞受賞作家の臨済宗僧侶、玄侑宗久さんが宮崎市で講演されたと新聞に載っていました。
 玄侑さんは、心が持っている力を導き出すには、原因と結果を考える思考法から離れ、さまざまな現象を言葉でくくる概念を捨てることで心の力は自在に発揮されると解説されたそうです。
「こうすればこうなとる思い、自分の思ったようにコントロールするという思想は都市の思想。実際は何が起きるのか分からないのだから、コントロールしようとせずに、その日一日出来ることをしっかりすることが大切」と話されたそうです。
 このことを私なりに考えてみますと、努力すれば出来るというのは間違っている。努力したからといってできるとは限らないが、努力しなければ出来ない、が本当でしょう。
 もう少し違った言い方をすれば、結果を伴わない努力は無駄で、結果さえ良ければ過程は何でもOKという生き方は心の力が衰えますよ、そんなことに心をかけるより、結果を考えずに(大脳を休ませて)今ここで(一心に)ということを大事にしなさい、ではないでしょうか。
 さらに「お経を唱えている時は感覚が研ぎ澄まされ、周囲がよく見えてよく聞こえるが、何も思考していない。このとき脳は活性化している。頭の働きを止めている時間が人間には必要で、瞑想やお経は難しくても、丸暗記したものをなにか持っていただきたい」とアドバイスされました。
 これは私も経験があります。お経をお勤めする前はぐたぐた考えていても、そのうちお経を唱えるのに夢中になっていつの間にかお経が終わっていることがあります。私の脳も活性化していたのでしょうか。私の場合ははなはだ心許ないことですが、日頃がんばっている皆様は、たまには、ただお経、ただ念仏の経験もしていただきたいなと思います。   願成寺 釈慈明

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